水口神社の春祭りとして行われる祭礼で、滋賀県の無形民俗文化財に指定されています。水口は江戸時代、東海道の宿場町であり城下町としても栄えた地域で、もとは中世的な形式の祭りでしたが、享保年間に曳山が登場したことを機に、町の人々が主体となる祭礼へと姿を変えました。 曳山は二層構造で解体されない形式をとり、上部に「ダシ」と呼ばれる飾り物を据え、巡行のたびに題材を替えます。現存する十六基は江戸時代後期から明治時代前期に作られたもので、社殿を思わせる外観を持ち、旧市街地の各町が所有しています。巡行時に奏でられる「水口囃子」は、江戸の祭り囃子の影響を受けて成立したとされる珍しい音曲です。 当日は各町の曳山と田楽の行列が一か所に集まり、飾り付けを終えたうえで神社へ向かい、神事に続いて神輿の渡御が行われます。夕刻、神輿が戻るのに合わせて曳山も提灯をともし、それぞれの町へ帰っていきます。
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