出雲地方では太鼓を鼕(どう)と呼びます。鼕行列は、打面を上に向けた大きな鼕を据えた山車屋台(鼕宮・鼕台)を、多数の人々が打ち鳴らしながら引き廻る行事です。 起源は平安時代に宮中で行われていた正月行事「左義長」が各地に伝わったもので、出雲地方では「とんど」行事として歳徳神を祀り、五穀豊穣や平安を祈願していました。松江開府後、城下では小正月のとんど行事に合わせ、歳徳神の宮を担ぎ、鼕・笛・チャンガラを囃しながら町を練り歩く独特の形態が見られました。各町内には歳徳神の宮を祀る組み立て式の「宮宿」が建てられ、子どもたちが鼕を打っていました。 明治以降、行事は形を変えながら継承され、大正4年の大正天皇即位の御大典の折に、各町が屋根付きの鼕宮を造り、38町内55台が市内を行列したことが現在の鼕行列の始まりとなりました。鼕宮は歳徳神の宮の仮宮として宮宿を模して造られ、正面に歳徳神の額を掲げます。 現在は、引き手や鼕の打ち手、笛、チャンガラなど総勢百名前後で構成され、各町内が趣向を凝らした鼕宮を打ち鳴らしながら練り歩きます。
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